以前の記事で、投資にはいくつかの種類の投資
(「資産クラス」と呼ばれる)ことと、いろんな種類の投資商品の間で
資金を分散させることで、投資全体(「ポートフォリオ」と呼ばれる)の
パフォーマンスが低下したり、一気に資金を失ってしまうリスクを
軽減することができるんです。その辺り、解説したいと思います。
現金資産を超えて…投資の多様化
投資を成功させるための鍵は、運もタイミングもあるかもしれません。
でも、資産クラスと呼ばれるさまざまな種類の投資に
資金を分散させることは誰でもできるし、大切な考え方です。
主な資産クラスを整理してみました。最初の4つが最も一般的です。
資産クラス | 例 | リスクプロファイル |
---|---|---|
現金 | 普通預金・当座預金の残高、普通社債などの商品、ご自宅にある現金なら何でも | 低い – だけど、インフレ率が金利よりも高ければ、お金の価値(購買力)は時間の経過とともに減ります。銀行ではペイオフ精度で1,000万円までの保証があります |
債券 | 国債、海外債券、地方債、社債(企業への貸付) | 相対的に低く、満期まで保持されている場合はリターンも予測しやすいです。取引価格は不安定になる可能性があります。 インフレ率が債券に支払われる金利よりも高い場合、現金と同様にお金の価値は時間の経過とともに減っていきます。 |
株式 | 直接または投資信託、投資ファンドを介して株式を保持することができます。 | 単一企業への投資はリスクが高い。ファンドに投資することで、より多くの分散投資が可能になりますが、リスクレベルはファンドの株式の種類によって異なります。 |
不動産 | 住宅用・商業用不動産、不動産会社の株やREIT、ファンドへの投資など。 | 価格は変動する可能性があり、債券よりも変動しやすくなります。 利益だけでなく損失の可能性もあります。 不動産に直接投資した場合、売却に時間がかかることがあります。 |
オルタナディブ投資 | 金、ビットコイン、美術品、骨董品、収集品、高級ワイン、その他4つの主要な資産クラスに該当しない投資。 | マーケットが特殊で、資産の安定といった視点ではなかなか管理が難しい資産です。 |
銀行に預けた現金は、ペイオフ制度によって保護されています。
もし同じ銀行に複数口座持っている場合は、合計で1000万円までが
保証の対象となるので注意してくださいね!
また、上記の資産でも関係性があったりします。
例えば、株が上がると債券が下がるとか、金利が上がると〜などなど。
相関性って言いますが、それも変わることがあるようなので、
しっかりと情報はキャッチしておきたいですね。
これらの資産を複数持っておくと、ポートフォリオの安全性が守られる
可能性が高くなるので、ぜひ分散投資の参考にしてみてください。
資産クラス内での分散化
一つの種類の投資であっても、分散投資の機会はたくさんあります。
例えば、株式であれば、投資を分散させることができます。
- 大企業と中小企業
- 日本企業と海外企業
- 異なるセクターに投資(工業、金融、石油などに分散)
ポートフォリオを改善する必要があるか?
投資先のリストを見ると、あなたのポートフォリオが1つの分野に
集中しすぎていることがわかるかもしれません。
ここでは、いくつかの一般的な問題に目を向けてみましょう。
- すべての現金が単一の普通預金口座にある場合は、
普通預金口座と、現金債や投資ファンドのような他の選択肢の間で
分散させることを考えましょう。銀行内の現金がペイオフの金額を
超えている場合は、その一部の移動も考えた方が良いです。 - 多額の現金(生活費の6ヶ月分以上)を持っているなら、
一部を株式や固定金利証券などの投資に回すことを考えてみましょう - 自分の会社の株など、単一の企業の株式に多くの投資をしている場合、
リスクを分散した多様化について検討してみてください。
ペイオフなども意外に知られていないこともありますが、
銀行と同様に証券会社でも個人の資産はしっかりと管理されており、
基本的には資産は資産管理会社で別管理、
もし破綻してどうしようもなくなっても(通常そんなことはないけど)、
1000万円までの保証があったりします。
リスク資産への投資でマイナスになった場合は対象になりませんが、
預入れた金融機関の破綻という点では投資家は保護されていることもあり、まずはスタート!というスタンスでも良いのかな?と思います!
リスクに対する食欲を考慮する
分散投資は重要ですが、自分のお金にどれだけのリスクを
許容できるかを念頭に置いておく必要があります。
損失を回避することが必要な場面では、株式を少なめにして、
現金や債券等を多めにするポートフォリオがいいかもしれません。