日銀も分散型金融に触れてきました。
危ない、詐欺などのイメージの強い暗号通貨ですが、
ある程度踏み込んでいる内容で一読の価値ありです!
新しい金融サービスとして日銀も注目
今回の記事は、具体的なプロダクトをピックアップしつつ、
既存の金融における人作業への依存や
「国」や「法律」で確立された利権に振り回されないものであり、
分散型金融が
- 競争をもたらす可能性
- 新たなサービス創造の可能性
- アクセシビリティが向上する可能性
のメリットがあると定義していることに
とても公平な視点で書かれた記事だなと感じます。
一方で、
- 利用者保護
- 不具合の影響拡大
というデメリットにも言及しており、
各プロダクトの差別化のポイントになっていきそうです。
こちらの記事でも触れましたが、
SwissBorgのイールドファーミングでは、
セーフティネットプログラムが敷かれており、
この辺りの評価が鍵を握りそうです。
日銀レビューって何?
日銀レビューは、日本銀行が最近の金融経済の話題を、
金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、
平易かつ簡潔に解説するものです。
毎月1つのテーマでレビューを出しており、
今回は暗号通貨を活用した分散型金融についてでした。
1月はコロナ禍における米国住宅市場について、
2月はわが国の銀行におけるデジタルトランスフォーメーション
と、ともに面白そうな記事なので、そちらもぜひ。
テーマは暗号資産における分散型金融
要旨の抜粋ですが
分散型金融は、パブリック型ブロックチェーン上に構築された暗号資産の金融サービスであり、特定の仲介者や管理主体を必要とせず自律的に運営され、サービスの利用や提供を容易に行えるという特徴を持つ。近年、利用が急増しているが、利用者のニーズに応える新たな金融サービスを生み出す可能性などとともに、課題やリスクも指摘されている。分散型金融は責任主体が曖昧であり従来の規制アプローチのみでは政策目的が十分に達成できない可能性も指摘されており、各国の規制当局は、遵守すべきルールの策定とともに、幅広いステークホルダーとの対話を通じた実効性のあるガバナンスを模索している。将来的に暗号資産市場と既存の金融市場の結びつきが強まり、金融・決済システムや金融市場の安定の観点から暗号資産市場の重要性が高まる可能性も踏まえると、イノベーションとリスクの両面を意識しつつ、暗号資産市場や分散型金融の動向を注視していくことが重要である。
出典:日銀レビューhttps://www.boj.or.jp/research/wps_rev/rev_2021/rev21j03.htm/
とあります。
中身を読むと、
いきなりDefi
その後もスマートコントラクトやカストディ、デリバティブなど
全然平易な内容じゃないw
プロダクトとしても、代表例として、
Uniswap と Compound
がピックアップされています。
記事中では、流動性供給や暗号通貨の貸し出し、
暗号通貨の借り入れなどにも言及しつつ、
イールドファーミング
(利回り農業)
に触れています。
記事中ではアグリゲーターという暗号資産運用を代行する
サービスの登場に触れられているのですが、
この辺りにSwissBorgなどのプロダクトが
該当するのかなと思います。
今後のサービスはどこに向かう?
既存の金融機関が牛耳っていた領域に
分散型金融サービスの介在により、
ユーザーが有利なサービスを享受できるようになってきました。
SwissBorgは、プライベートバンキングのように
一部の富裕層のみが受けられるサービスを、
銀行口座のない人でも受けられるように!
というビジョンでサービスを提供していると思います。
これまで手の届かなかったものが利用できる、
サービスの革新が
今後も広まることに期待です!